寝言

全部寝言なんで

あ、

 

 

信じていた私は異常だった。同情とかはいらないし、月がぶっ壊れても構わない。濁りのない風は私を責め苛む。そばにいたいとか信じてるとか約束してごめん。裏切られたのもいつも自分だった。降ってくる硝子が私を飲み込んだ。死ぬときを思って泣いたことがないのは、理解と無自覚が共生しているから。素直に謝れるようになるから助けてください。小さい子供の射抜くような視線も、私の手を一瞬掠める知らない人たちの手も、全部全部私を否定している。

脳みそが溶かされてぐちゃぐちゃになっているんだろうな。冬が来るとき、手のひらの温度を取り戻すとき、きっと私は泣いてしまう。自分の体温を抱えるのはめちゃくちゃ安全でめちゃくちゃ苦しいって、知ってるかな。私が口実を作れない季節なんてつまらない。一緒に夏を終わりにしよう。月をぶっ壊してくれよ。