寝言

全部寝言なんで

 

 

セクシャルマイノリティはとても多様であるし一人一人違うと思うのでよくわからないが、私は無性別で生まれたかった。女としての価値が自分にあると思えない。自虐とか卑屈とかではなく、むしろ必要ないからそう感じる。魅力的な人間には憧れるけど、女としての魅力がある雌には死んでもなりたくない。かといって、女の子と付き合いたいかと言うと確実にそうというわけでもない。女の子に対して友達以上の感情を抱いたことはあるけど、所謂恋人同士のような関係や行為を成立させたいとは思わなかった。(自分が性別上男に生まれていたら違ったのかもしれないけど。)顔と中身に似合わない可愛い服を着たいときもあるし、背格好と身体つきに似合わない雄々しい服を着たいときもある。子供が欲しいっていう願望もないから、胸とか生殖器はいらないし、人間として好感を抱かれるだけの世界に生まれることができていたら私はもっと自分にも周りにも害を与えず楽に生きられていたのだろうな。なんだかずっと、ふわっとではあるけど、性も実体も責任も持ち合わせていないもうひとつの自分が、まったく第三者の視点から、こういう形で生まれて生きてる私のことを、ゲームを進めるみたいに見下ろし続けてるみたいな感覚。そうなのだとしたらこのルートは初めから失敗に終わってるから、早くゲームオーバーにして、別ルートを進めて始めてほしい。