寝言

全部寝言なんで

_

呆気ないな。名前も顔も、すぐに忘れるんだろうな、そもそも覚えてるのかどうかすらってかんじ。存在を消すことは難しいけど、できてしまえば本当に呆気ないことだと、この数ヶ月で理解した。もうそんなに経ってしまったのか。空白が塗り潰せない。どれだけ友達と遊んでもどれだけお酒を飲んでも、定期的に無理やりに事実を思い出させられる。周りの人間たちが楽しそうな光景も、乗っかって大声で笑っている自分もなにもかも別の世界線の出来事のように錯覚してしまう。ハッピーエンドなんて存在しないのだ。こんなところでこんな風に生きていて許されるのか?私が過ごした今日が、昨日死んだ誰かが死ぬほど生きたかった明日だったとしても、昨日死んだ誰かが生きたかった明日が、私にとって死ぬほど苦しかった今日でもあるんだよ。丁寧に生きることができないから、きっと私は天国へはいけないでしょうね、足掻いても足掻いても。